最近では「フローリングワックスは必要ないのでは?」と考える方が増えています。しかし、ワックスの有無が床の状態や生活スタイルにどのように関係するのかは、一概には語れません。本記事では、ワックスを使用した方が良いケースとそうでないケースを両面から解説し、選択のポイントをお伝えします。
フローリングワックスの役割とは?
フローリングワックスには、床表面に保護膜を作り、摩耗や汚れを防ぐ目的があります。また、ツヤを与えることで見た目の美しさを高める効果が期待されます。
- 歩行や家具移動による傷つきを軽減
- 表面のホコリや汚れを拭き取りやすくする
- 光沢感による空間演出
ただし、ワックスは永久的なものではなく、時間の経過とともに摩耗するため、定期的な再塗布やメンテナンスが必要です。
フローリングワックスが必要ないとされるケース
ノンワックス床材の普及
近年では「ノンワックス仕様」のフローリングが増えています。これらは製造時に特殊なコーティング加工(例:UV塗装やEBコートなど)が施されており、ワックスを塗らなくても保護力があるとされています。
- 表面が傷や汚れに強いコーティングで処理されている
- 日常の乾拭きや水拭きで手入れが可能
- ワックスが不要とされる設計で、塗布により逆にムラが出る可能性がある床材も存在
メンテナンスの手間とコストを抑えたい人に
ワックスを塗布・剥離・再塗布する作業は時間と費用がかかります。掃除や手入れにかける時間が限られている場合、最初からノンワックス仕様の床材を選ぶことで、メンテナンスの手間を軽減できるとされています。
フローリングワックスを使った方が良い人とは?
未塗装や無垢材フローリングの場合
無垢材やウレタン塗装が施されていない床材は、汚れや湿気を直接吸収しやすい性質があります。そのため、ワックスによる保護が推奨される場合があります。
摩耗やキズ対策をしたい人に
家具の移動が多い家庭や、来客の頻度が高い空間では、ワックスの保護膜が擦り傷の発生をある程度抑える効果が期待されます。
光沢感を求める場合
ツヤのあるフローリングを好む場合、ワックスは手軽に光沢を出す手段の一つとされています。ただし、光沢を重視する場合はフロアコーティングなど他の選択肢もあります。
ワックスあり・なしの比較と判断ポイント
比較項目 | ワックスあり | ワックスなし(ノンワックス床材) |
---|---|---|
保護機能 | 塗膜により保護層を形成 | 床材自体に保護加工 |
美観(光沢) | 強めのツヤあり | マットまたは自然な光沢 |
メンテナンス | 定期的な塗布が必要 | 乾拭き・水拭き中心 |
初期・継続コスト | 材料・作業・剥離代など | 初期費用はやや高め傾向 |
判断チェックポイント
- 床材がノンワックス仕様ならワックス不要な可能性がある
- 無垢材やワックス推奨床なら、塗布が効果的な場合も
- 美観重視か、手間軽減重視かの優先順位で判断
フローリングの手入れ方法と選び方まとめ
ノンワックス床材の掃除方法
- 乾拭きまたは水拭き(固く絞る)で対応
- アルカリ性・研磨剤入り洗剤の使用は避ける
- 家具の脚には保護シールなどを貼る
ワックス使用時の注意点
- 塗布前には床の汚れをしっかり除去
- 塗布後は十分に乾燥させる
- 剥離作業は床材や環境に応じて適切に行う
まとめ|自分に合ったフローリングケアを選ぶ
「フローリングワックスは必要ない」と考える背景には、床材の進化や暮らしの変化があります。ただし、未塗装の床や光沢を重視する人には、ワックスが適しているケースもあります。
重要なのは、ご自宅の床材の仕様やライフスタイルに合った方法を選ぶことです。床材の説明書やメーカーの推奨情報を確認し、適切なメンテナンスを心がけましょう。
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